永久歯が生え揃う前の治療
永久歯が生え揃う前の治療は「 I 期治療」といい、成長段階にあるお子さんの、今後の成長を予測しながら治療を進めていきます。第一大臼歯が生えるまで個人差はありますが、目安として小学生のお子さんが対象となります。
Ⅰ期治療をする必要がある場合
矯正治療の目標は、歯や骨、歯ぐきや口元のバランスのとれた、きれいで機能的な永久歯の咬み合せを作ることです。治療目標が決まったら、治療目標を明確にして、最も効率の良い方法で治療を行うようにしています。
混合歯列期に矯正治療を行った以上は、永久歯列に対する影響やその管理について責任の一端があると考えています。さらに、混合歯列期の治療は最終的な処置となる永久歯列期の治療と一体を成すべきものであり、永久歯列期の咬み合せをどのように作り上げるかという青写真により、混合歯列期の I 期治療のやり方も変わってきます。
Ⅰ期治療を行う場合
- Ⅰ期治療を行うことで、Ⅱ期治療の期間の短縮が可能な場合
- Ⅰ期治療により、Ⅱ期治療において患者さんの負担が軽減する場合
- 現在の状況を放置すると歯や歯周組織、顎骨等に悪影響を与える場合
いろいろな歯並びのⅠ期治療
下顎前突(反対咬合)、上顎前突、叢生、開咬のⅠ期治療(乳歯から永久歯に生え変わる時期の治療)について、当院の考え方を説明しています。実際に不正咬合はさまざまな要因が複合して起こりますので、単純に判断の付くものではありません。お子さんの歯並びについてのお悩みは、いつでもお気軽にご相談ください。
矯正治療について
【治療内容】
スタンダードエッジワイズ法を用いて歯を動かし、歯並びや口元・咬み合わせを整えていきます。
【治療期間及び回数】
動的治療期間:約2~3年程度、通院回数 24~36回(月に1回程度)
保定期間:約2年程度、通院回数 6回(4か月に1回程度)
【標準的な費用(自費)】
子どもの矯正:第Ⅰ期治療 約30~50万円、第Ⅱ期治療 約40~70万円
中高生・大人の矯正:約80~120万円
【リスク 副作用】
初めて装置を装着した時やワイヤー調整後は、噛むと痛みを感じたり、違和感を持つ場合があります。
矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
歯並びを整え、咬み合わせを改善するため、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
リテーナー(保定装置)を使わずに放っておくと、治療前の状態に後戻りすることがあります。
※ 矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。