矯正治療中の歯の動き
スタンダードエッジワイズ法の一般的な流れ
スタンダードエッジワイズ法の矯正治療が、実際にどのように進められるのか、一般的な流れを具体的な症例と一緒に見ていきましょう。
スタンダードエッジワイズ法には、ワイヤーに歯を引っ張る際の土台を作ったり、一本一本の歯ごとに異なる傾きをワイヤーに付けたりできるという特徴があり、特に仕上げの段階(以下の「非抜歯の場合」の(4)、「抜歯の場合」の(5))で、他の矯正法との差が明らかになります。
また、抜歯をするかどうかで治療の手順が多少異なります。抜歯の要・不要は、歯の状態や口元の状態を診断した上でご提案します。詳しくは「抜歯について」をご覧ください。
非抜歯の場合
STEP1
歯のデコボコや
垂直方向の位置を整えます
STEP2
ゴムを使い
上下のズレを直します
STEP3
ブラケットの位置を確認し
再度並べ直します
STEP4
歯や歯根の位置関係を
三次元的に微調整して仕上げます
※画像提供:新潟大学歯学部 咬合制御学分野・八巻正樹先生
非抜歯の治療例
この患者さんの場合、なにより歯のデコボコが少なく、鼻も高くて口も自然に閉じることができました。
あごの前後のズレもほんの少しであったので、非抜歯で矯正治療を行いました。
治療前と治療後
矯正治療中の歯の動き
症例情報
【主訴】受け口を治したい
【診断名】反対咬合/下顎前突
【年齢】30代
【治療に用いた主な装置】マルチブラケット装置
【抜歯部位】なし
【治療期間】1年4か月 また、治療期間と同程度の保定期間を要する
【通院回数】治療期間は16回(月に1回程度)の通院、保定期間は4回(4か月に1回程度)の通院
【治療費概算(自費)】約85万円 ※別途、初診相談料5,500円(税込)、検査診断料55,000円(税込)
【リスク 副作用】
初めて装置を装着した時やワイヤー調整後は、噛むと痛みを感じたり、違和感を持つ場合があります。
矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
歯並びを整え、咬み合わせを改善するため、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
リテーナー(保定装置)を使わずに放っておくと、治療前の状態に後戻りすることがあります。
※ 矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。
※ 治療費用は改定していますので、現在の費用は料金ページをご覧ください。
抜歯の場合
STEP1
歯のデコボコや
垂直方向の位置を整えます
STEP2
犬歯、大臼歯を、
治療計画に基づく位置へ移動させます
STEP3
犬歯、大臼歯の位置に合わせて
前歯を後ろに移動させます
STEP4
抜歯でできたスペースや
元々空いていたスペースが埋まった状態です
STEP5
歯や歯根の位置関係を
三次元的に微調整して仕上げます
※画像提供:新潟大学歯学部 咬合制御学分野・八巻正樹先生
抜歯の治療例
この患者さんの場合、口を自然に閉じることができません。調和のとれた口元にするためには、抜歯をする必要がありました。
治療前
治療後
症例情報
【主訴】自然に口を閉じることができない
【診断名】上突咬合/上顎前突
【年齢】7歳1か月
【治療に用いた主な装置】マルチブラケット装置
【抜歯部位】第Ⅱ期治療で上顎下顎第1小臼歯
【治療期間】第Ⅰ期治療 + 第Ⅱ期治療で2年 また、治療期間と同程度の保定期間を要する
【通院回数】治療期間は24回(月に1回程度)の通院、保定期間は6回(4か月に1回程度)の通院
【治療費概算(自費)】第Ⅰ期治療 約40万円・第Ⅱ期治療 約50万円 ※別途、初診相談料5,500円(税込)、検査診断料55,000円(税込)
【リスク副作用】
初めて装置を装着した時やワイヤー調整後は、噛むと痛みを感じたり、違和感を持つ場合があります。
矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
歯並びを整え、咬み合わせを改善するため、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
リテーナー(保定装置)を使わずに放っておくと、治療前の状態に後戻りすることがあります。
※ 矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。
※ 治療費用は改定していますので、現在の費用は料金ページをご覧ください。