裏側からの舌側矯正(リンガルブラケット矯正法)
舌側矯正(リンガルブラケット矯正法)とは
裏側からの舌側(ぜっそく)矯正・リンガルブラケット矯正法は、矯正装置を歯の裏側に付ける審美性の高い矯正治療です。接客業や人前に出るお仕事など、矯正装置が見えないよう治療を受けたい方に適用されます。
舌側矯正のデメリット
審美的には非常に優れた舌側矯正ですが、以下のようなデメリットもあります。
- サ行、タ行の発音が難しくなる
- 歯の裏側が磨き辛くなる
- 物理的に舌房(舌のいる場所)が狭くなるので、中には違和感に耐えられない方もいる
- 通常の矯正治療より費用が高い
- 通常の矯正治療より治療期間が長くなる
発音は装置に慣れれば問題なく、歯みがきも当院では治療中に患者さんがむし歯にならないよう全力で取り組んでいます。治療にあたってのご注意をご理解いただいた上で、舌側矯正での治療をご選択ください。
舌側矯正を支えるスタンダードエッジワイズ法のテクニック
裏側から力をかけて歯を動かすのは高度なテクニックが必要となります。「舌側矯正」と聞くと何か特別な方法を使うように思われがちですが、テクニックとしては全てスタンダードエッジワイズ法のワイヤーを曲げる技術が基本となっています。裏側からの矯正治療をお考えの方は、ワイヤーを曲げる技術力のある矯正治療を専門とする歯科医院での治療をお勧めします。
裏側からの舌側矯正(リンガルブラケット矯正法)治療例
こちらはモデルのお仕事をされている患者さんで、矯正器具が見えては困るというご事情がありました。抜歯をして裏側からの舌側矯正を行いましたが、全治療期間を通じて、前から見た時に矯正治療中ということはわからないまま矯正治療を終えることができました。
治療開始時
治療終盤
症例情報
【主訴】出っ歯を治したい
【診断名】上顎前突
【年齢】24歳5か月
【治療に用いた主な装置】リンガルブラケット矯正装置
【抜歯部位】上顎下顎第1小臼歯
【治療期間】3年2か月 また、治療期間と同程度の保定期間を要する
【通院回数】治療期間は38回(月に1回程度)の通院、保定期間は9回(4か月に1回程度)の通院
【治療費概算(自費)】約150万円 ※別途、初診相談料5,500円(税込)、検査診断料55,000円(税込)
【リスク 副作用】
初めて装置を装着した時やワイヤー調整後は、噛むと痛みを感じたり、違和感を持つ場合があります。
矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
歯並びを整え、咬み合わせを改善するため、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
リテーナー(保定装置)を使わずに放っておくと、治療前の状態に後戻りすることがあります。
※ 矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。
※ 治療費用は改定していますので、現在の費用は料金ページをご覧ください。